
桂枝加芍薬湯(漢方60番)について詳しく知りたいあなた。
は、三世紀ごろ中国でまとめらえた医学書「傷寒論」に記載のある非常に歴史のある漢方薬です。ツムラ60 桂枝加芍薬湯の添付文書には、しぶりばらと下痢の効能効果が記載されています。
ただ、漢方薬の効能効果には、ある特徴があります。 それは、症状を引き起こしている東洋医学的な病態と病態を改善する漢方薬が一致した場合には、いくつもの症状が改善していきますが、病態と漢方薬が一致しない場合は、一つも症状が改善しないばかりか、副作用が出てしまうこともあることです。
本記事では、桂枝加芍薬湯がどのような漢方薬か知りたい方に向けて
- 桂枝加芍薬湯の効能効果
- 桂枝加芍薬湯で改善できる東洋医学的な病態とは?
- 桂枝加芍薬湯があう方が感じている5つの自覚症状
について紹介していきます。
自分に合った漢方薬を選ぶことは、とても難しいことです。ただ、自分に合った漢方薬と出会った場合、中々治らなかった辛い症状が、嘘みたいに治ることがあります。自分に合う漢方薬に出会い、辛い症状を改善されることを心から願っております。
目次
桂枝加芍薬湯の2つの効能効果
ツムラ60 桂枝加芍薬湯(医療用)の添付文書には、
腹部膨満感のある次の諸症
しぶり腹、腹痛
となっております。しぶり腹とは、便意があるのに便が出なかったり、また便が出たとしても少量しか出なかったりの状態のことです。つまり、残便感があり、何度もお腹が痛くなりトイレに行きたくなる状態です。
腹部膨満感とあるので、お腹の張があり、お腹が何度も痛くなり、トイレに行くけど、便は少ししか出なくて、残便感がある状態に合うことが分かります。
ただ、漢方薬の効能効果には、ある特徴があります。 それは、症状を引き起こしている東洋医学的な病態と病態を改善する漢方薬が一致した場合には、いくつもの症状が改善していきますが、病態と漢方薬が一致しない場合は、一つも症状が改善しないばかりか、副作用が出てしまうこともあることです。
続いてどのようなタイプの人にこのような効果が現れるかをお伝えするために桂枝加芍薬湯で改善できる東洋医学的な病態について説明します。
桂枝加芍薬湯で改善できる東洋医学的な病態について
桂枝加芍薬湯が東洋医学的にどのような病態を改善する漢方薬なのかを桂枝加芍薬湯の記載のある傷寒論の条文と配合されている生薬から説明していきます。
傷寒論の条文
傷寒論 太陰病 第7条
太陽病 医反って之を下し しかるに因って腹満し 時に痛む者は太陰に属するなり 桂枝加芍薬湯之を主る
太陽病は、病気の位置を示していて、太陽病は体の表面(東洋医学的表現では表)の方で病邪と戦っている状態です。条文の後半に太陰という言葉がでてきますが、これも病気の位置を表す言葉で、体の内部(東洋医学的表現では裏)の方で病邪と戦っている状態です。
条文では、太陽病なのにそれをお医者さんが病気の位置を間違えて、別の病気の位置で使用する下す漢方薬を飲ませたため、表の位置にあった病邪を体の内部(裏)に引き込んでしまった。そのためにお腹が張ってしまって、時には、痛みが出てくるような時には、桂枝加芍薬湯が合います。
と記載されています。
病邪が裏に入り込んで、特にお腹あたりにあり、お腹が張って、時に痛みが出ている病態に桂枝加芍薬湯が用いられることが分かります。
桂枝加芍薬湯に配合されている生薬
- 桂枝 (辛・温) 3.0
- 芍薬 (苦・平) 6.0
- 甘草 (甘・平) 2.0
- 生姜 (辛・温) 3.0
- 大棗 (甘・平) 4.0
桂枝加芍薬湯は、名前の通り、桂枝湯に芍薬を増量した処方となっております。芍薬は、筋肉のたるみを引き締め、痛みをとる働きがあります。つまり、筋肉の血行障害を改善することで、痛みが取れます。
桂枝加芍薬湯があう方が感じている代表的な3つの自覚症状
- お腹の張り
- 腹痛
- 残便感があり、何度もトイレにいきたくなる
まとめ
桂枝加芍薬湯は、お腹が張って、時に痛みが出ている病態に用いられる漢方薬です。
- お腹の張り
- 腹痛
- 残便感があり、何度もトイレにいきたくなる
は、代表的な3つの症状です。


