桂枝加竜骨牡蛎湯

寝ても疲れが取れない時の漢方薬|桂枝加龍骨牡蛎湯の効果と副作用

「寝ても取れない疲れ」対策の漢方薬をお探しのあなた。
桂枝加龍骨牡蛎湯は、「虚労」をとる代表漢方処方です。
「虚労」とは、簡単に言えば「寝ても疲れが取れない状態」です。
桂枝加龍骨牡蛎湯は、下腹部の気と血の巡りが悪くて陰部が冷え、精力のない人、ストレスの多い男性不妊にも用いられます。
漢方薬には証と言って合うタイプ合わないタイプがあります。
合わないタイプの方が服用するとその効果を実感できなかったり、思わぬ副作用がでたりすることもあります。桂枝加龍骨牡蛎湯について詳しく解説しますので、自分のお体に合うかどうか考えながら、読み進めて下さい。

1.桂枝加龍骨牡蛎湯の合うタイプと症状(説明書より)

体力中等度以下で、疲れやすく、神経過敏で、興奮しやすいものの次の諸症:神経質、不眠症、小児夜泣き、夜尿症、眼精疲労、神経症となっております。

2.桂枝加龍骨牡蛎湯の合うタイプと症状(配合生薬より)

桂枝加龍骨牡蛎湯は、8つの生薬から構成されています。この生薬の働きをひとつひとつみていくことで、桂枝加龍骨牡蛎湯のあうタイプが分かってきます。

2-1 桂枝(けいし)

桂枝(けいし)は、辛く温める生薬で、陽気を補い、発汗を促します。

2-2 芍薬(しゃくやく)

芍薬(しゃくやく)は苦くて温めも冷やしもしない生薬で、筋肉のたるみをひきしめて痛みや凝りをとります。

2-3 生姜(しょうきょう)

生姜(しょうきょう)は、ショウガのことで、辛く温める生薬で、胃を温めて発汗させる働きがあります。

2-4 甘草(かんぞう)

 甘草(かんぞう)は、甘くて温めも冷やしもしない生薬で、気力を増やす働きがあります。

2-5 大棗(たいそう)

大棗(たいそう)は、なつめの実で、甘くて温めも冷やしもしない生薬で、胃を元気にして血のめぐりをよくする働きがります。

2-6 竜骨(りゅうこつ)

龍骨(りゅうこつ)は、大型哺乳類の化石化した骨で、味は甘くて温めも冷やしもしない生薬で、下腹部の気と血の巡りをよくして、頭を休め気を落ち着かせて疲労をとる働きがあります。

2-7 牡蛎(ぼれい)

牡蛎は、牡蠣の殻で、塩辛くて温めも冷やしもしない生薬で、乾きを潤して、血気の巡りを良くして、驚きを鎮める等の働きがります。

2-8 すべての生薬を合わせて考えてみると

以上配合されている生薬から考えると、甘草と生姜と大棗で脾胃(胃や膵臓)を元気にして特に下腹部の血流を良くして、全身に酸素と栄養を届けられるようになり、疲労が取れます。生姜と桂皮の働きで、陽気を発散させて体中を元気にします。さらに竜骨と牡蛎で、頭の疲れをとってくれます。

3.桂枝加竜骨牡蛎湯の合うタイプと症状(漢方の古典より)

下腹部がひっぱられ、つまって陰部の先が冷たくて、めまいがして、毛が抜けるようになり、下痢をしたり、貧血になったり、男性は、無意識のうちに射精をしてしまったり、女性は性交の夢をみたりする。そのような場合は、桂枝加龍骨牡蛎湯が治します。

4.桂枝加龍骨牡蛎湯を飲むときに気を付けておきたいタイプ(副作用への注意)

本来、漢方薬には、副作用はありません。ただ、タイプの合わない漢方薬を飲むと思わぬ体の変化がでてしまうことがあります。これは、本当は、漢方薬の副作用ではなく、体に合わない漢方処方を飲んだからです。ただ、普通のお薬の感覚からすると、どうしても副作用と考えてしまいます。桂枝加竜骨牡蛎湯が合わないタイプの方について紹介します。

4-1 弱り過ぎている人

ひどい下痢をしてフラフラしているような人は、他の漢方処方を用いなくては治らないことがあります。

5.まとめとして

桂枝加龍骨牡蛎湯は、身体が疲れやすく、動悸があってめまいのある人。頭が重い人、驚きやすくて汗をかきやすい人、疲れやすくのと頭が重くて、めまいがして、頭がぼ~っとして、ふらふらするタイプの方に合うことが多いようです。男性不妊症、インポテンツ、神経症、円形脱毛症、めまい、不眠症、更年期障害、夜尿症などに応用されています。春から夏にかけての時期の皮膚病にも用いられることがあります。

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