
漢方薬が肝臓に悪いことがあるかどうか知りたいあなた。
確かに、漢方薬が肝臓に悪さをするケースがあります。
PMDA「医薬品副作用データベース」2004年4月~2013年2月の約9年間のデータによると医療用漢方製剤148種で653件の肝臓に関連した副作用が報告されています。
このことから漢方薬が肝臓に悪い場合もあります。ただ漢方の世界には、副作用という概念はありません。
代わりに誤治という概念があり、体に合わない漢方薬を服用したため、肝臓に悪さをしてしまったものだと推測されます。
今回は、
1)PMDA「医薬品副作用データベース」より解析した肝臓に関連した服用について
2)誤治について
3)肝臓に負担をかけないための漢方薬の服用方法
についてまとめました。
1.PMDA「医薬品副作用データベース」より解析した肝臓に関連した服用について
PMDAとは、独立行政法人医薬品医療機器総合機構という医薬品の副作用や生物由来製品を介した感染等による健康被害に対して、迅速な救済を図り(健康被害救済)、医薬品や医療機器などの品質、有効性および安全性について、治験前から承認までを一貫した体制で指導・審査し(承認審査)、市販後における安全性に関する情報の収集、分析、提供を行う公的な機関です。
PMDA「医薬品副作用データベース」2004年4月~2013年2月の約9年間のデータによると医療用漢方製剤148種で653件の肝臓に関連した副作用が報告されています。内訳は、肝機能障害259件、肝障害238件、薬物性肝障害56件でした。
漢方薬では防風通聖散119件、柴苓湯61件、半夏瀉心湯28件となっております。
このことから、確かに漢方薬の服用が肝臓に悪いケースがあることが分かります。
(参考文献)「PMDA医薬品副作用データベース」を利用した漢方製剤の副作用の解析
2.誤治について
実は、漢方医学では、副作用という概念がありません。代わりに「誤治」という概念があります。
漢方医学では、証を見立てて、それに合わせた漢方薬を選択します。
漢方薬を服用して、症状が悪化したり、副作用的な症状が現れたりしたら、証の見立て違いの可能性が高いです。
この証の見立て違いが誤治です。
体に合った漢方薬を選ぶことは、経験や知識がないととても難しく、誤治することはあります。
漢方薬で肝臓に悪さをした場合は、この「誤治」である可能性が高いです。
その場合は、その漢方薬の服用を中止し、漢方薬を選んでもらった医師や薬剤師にそのことを伝えて、別の漢方薬を選んでもらうのが正しい対処法となります。
3.肝臓に負担をかけないための漢方薬の服用方法について
漢方薬の服用している時は、その漢方薬があっているかどうかを意識してください。
漢方薬は長く飲まないと効果がでないと思われ、あまり効果を実感していないにもかかわらず長期間服用していたり、漢方薬が効いて症状が完全にとれたにもかかわらず長期間続けていたり、効果がないからと量をたくさん服用していたりすると、本来の漢方薬の正しい服用方法ではないので、思わぬ症状が現れることがあります。
あまり効果を実感できなければ、別の漢方薬を選択した方が良い場合もありますので、医師や薬剤師に相談してください。
まとめ
漢方薬が肝臓に悪さをするケースがあります。
PMDA「医薬品副作用データベース」2004年4月~2013年2月の約9年間のデータによると医療用漢方製剤148種で653件の肝臓に関連した副作用が報告されています。
このことから漢方薬が肝臓に悪い場合もあることが分かります。
ただ漢方の世界には、副作用という概念はありません。
代わりに誤治という概念があり、体に合わない漢方薬を服用したため、肝臓に悪さをしてしまったものだと推測されます。
漢方薬の服用している時は、その漢方薬があっているかどうかを意識してください。
あまり効果を実感できなければ、別の漢方薬を選択した方が良い場合もありますので、医師や薬剤師に相談してください。


