
桔梗湯の副作用について知りたいあなた。
実は、漢方医学では、副作用という概念がありません。
代わりに「誤治」という概念があります。
漢方医学では、証を見立てて、それに合わせた漢方薬を選択します。
漢方薬を服用して、症状が悪化したり、副作用的な症状が現れたりしたら、証の見立て違いの可能性が高いです。
この証の見立て違いが誤治です。
体に合った漢方薬を選ぶことは、経験や知識がないととても難しく、誤治することはあります。
その場合は、その漢方薬の服用を中止し、漢方薬を選んでもらった医師や薬剤師にそのことを伝えて、別の漢方薬を選んでもらうのが正しい対処法となります。
ただ、漢方薬は長く飲まないと効果がでないと思われ、あまり効果を実感していないにもかかわらず長期間服用していたり、漢方薬が効いて症状が完全にとれたにもかかわらず長期間続けていたり、効果がないからと量をたくさん服用していたりすると、本来の漢方薬の正しい服用方法ではないので、思わぬ症状が現れることがあります。
その思わぬ症状として、ツムラ138桔梗湯エキス顆粒の添付文書には、偽アルドステロン症、ミオパチーがあげられています。
今回、添付文書に記載のある副作用を中心に桔梗湯を服用した際に起こるかもしれない症状とその時の対処法についてまとめました。
1.桔梗湯の副作用
桔梗湯は、桔梗と甘草の2種類の生薬で構成されています。
配合生薬が少ない漢方薬は、緊急的な用途に用いる場合が多く、シャープに効きます。
桔梗湯は、主に咽頭痛を改善させる漢方薬です。
咽頭痛を改善するお薬なので、その場面だけに用いれば、副作用はまず起こりません。
ただ、咽頭痛が治らないからと長期間服用したりすると、思わぬ症状を引き起こすことがあるので注意が必要です。
以下は、それらのケースで多い症状についてまとめました。
(1) 偽アルドステロン症
血圧を上昇させるホルモン(アルドステロン)が増加していないにも関わらず血圧が高くなります。
「つっぱり感」「手足のだるさ」、「しびれ」、「こわばり」がみられ、だんだんきつくなります。
このような症状がでたら、服用を中止して、受診するようにしてください。
(2)ミオパチー
筋肉の異常です。脱力感、筋力低下、筋肉痛、四肢痙攣、麻痺などの症状が現れたら、服用を中止して、受診するようにしてください。
まとめ
桔梗湯は、主に咽頭痛を改善するお薬です。
この症状が出た時に使う分には、まず副作用が起こることはありません。
ただ、なかなか治らないからと長期間にわたり服用する場合は、偽アルドステロン症、ミオパチーなどが起こることが報告されています。


