
大建中湯は、寝る前の服用が効果的と聞いたあなた。
ツムラ100 大建中湯エキス顆粒(医療用)の添付文書によると、1日15gを1日2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与するとなっております。食間は食後2時間ということなので、夕食後から2時間後が寝る前と重なると寝る前になることもありますが、食前に飲まれることが多いので、あまり一般的な方ではありません。寝る前に服用すると良いと言われているのは、おそらく、多くの便秘薬が寝る前に服用するからだと思われます。
今回、大建中湯の効果的な服用方法について
- ツムラ100大建中湯エキス顆粒(医療用)の添付文書
- 大建中湯の記載のある古典「金匱要略」に記載のある服用方法
ご紹介させていただきます。
ツムラ100大建中湯エキス顆粒(医療用)の添付文書に記載のある飲み方について
ツムラ100 大建中湯エキス顆粒(医療用)の添付文書によると、
1日15gを1日2~3回に分割し、食前又は食間に経口投与する
となっております。
ツムラ100 大建中湯エキス顆粒(医療用)は1包2.5gなので、3回に分ければ、1回2包、2回に分ければ1回3包となり、他の処方よりも1回服用量は多く設定されています。これは、処方に膠飴が配合されているためです。
また、食後ではなく、食前または食間なのかは、お腹のすいている時に服用して方が吸収されやすく、効果的だからです。
効果を実感できることが大切ですので、1日1回の服用でも十分に効果を実感できるのでしたら、それで大丈夫ですし、寝る前で調子がよければ、それでも良いと思います。
大建中湯の記載のある「金匱要略」に記載のある服用
大建中湯は、3世紀に作られた漢方薬の古典「金匱要略」に記載のある漢方処方です。古来より受け継がれてきた伝統的な大建中湯の服用方法についてご紹介させていただきます。
蜀椒と乾姜と人参を水160mlで80mlになるまで煮て滓を去り、膠飴26gを入れ弱火にて60mlまで煮て、2回に分けて服用してください。
薬を服用して30分くらいして100mlぐらいの温かい粥を飲んでください。大建中湯を服用している時は、その日一日よく煮た粥を食して、温かくして休んでいてください。
となっております。
具体的に食前、食後の記載はありません。2回に分けてとなっております。一番のポイントは、大建中湯を服用した後は、お粥をすすってくださいとなっていることです。
大建中湯は、お腹の冷えを改善する漢方薬です。大建中湯を服用後、30分くらいしてから温かいお粥を食べることで、胃を温めてお腹の冷えを汗として追い出す働きが強化されます。
まとめ
一般的に大建中湯は、1日2~3回に分けて食前または食間に服用されるお薬です。効果を実感できることが大切ですので、1日1回の服用でも十分に効果を実感できるのでしたら、それで大丈夫ですし、寝る前で効果を実感できれば、それでも良いと思います。
金匱要略に記載のある伝統的な服用方法は、1日2回に分けて服用し、30分くらいしたら熱いおかゆを服用する方法です。この方法は、胃を温めてお腹の冷えを汗として追い出す働きが強化され、大建中湯の効果を高めてくれます。


