
当帰芍薬散と桂枝茯苓丸の飲み合わせについて、不安になっているあなた。
当帰芍薬散と桂枝茯苓丸の飲み合わせは、それぞれの漢方薬の合うタイプなら問題ありません。服用していただいて大丈夫です。
今回、その根拠について、桂枝茯苓丸の添付文書、ならびに当帰芍薬散の添付文書と漢方の大家の実際の経験より説明させていただきます。
添付文書とは何?
添付文書とは、薬を安全かつ適切に使用するために作成されている公的な文書です。添付文書には、医薬品販売メーカーが、動物実験や治験時のデータや市販後調査の結果等をもとに医薬品の使用上の注意や効能効果や副作用や相互作用などをまとめたものを記載されています。
添付文書には、その薬剤の情報が集約されているので、添付文書の中の薬剤の相互作用を確認すると、薬理学的に考えられる薬剤同士の飲み合わせだけでなく、実際の治験時や市販後調査の結果を踏まえたデータを知ることができます。
桂枝茯苓丸と当帰芍薬散のそれぞれの添付文書中の相互作用欄を確認してもそれぞれの薬剤の記載はない
桂枝茯苓丸の添付文書中の相互作用欄に記載ある薬剤を確認しても当帰芍薬散の記載はありませんでした。逆に、当帰芍薬散の添付文書の相互作用欄を確認しても桂枝茯苓丸の記載はありませんでした。
このことより、桂枝茯苓丸と当帰芍薬散の飲み合わせが問題になるようなケースは報告されておらず、問題はありません。
桂枝茯苓丸と当帰芍薬散を同時に服用するケースについて
一般的に桂枝茯苓丸のあう病態と当帰芍薬散のあう病態は違います。
ただ、人によっては、桂枝茯苓丸の合う病態と当帰芍薬散の合う病態を合わせ持つ場合があります。そのような場合は、当帰芍薬散と桂枝茯苓丸を合わせて服用するケースがあります。
昔の漢方の大家である奥田謙藏(1884-1961年)先生は、桂枝茯苓丸と当帰芍薬散を同時に服用させた経験を書物に残されております。
まとめ
当帰芍薬散と桂枝茯苓丸の飲み合わせは、それぞれの漢方薬の合うタイプなら問題ありません。それは、添付文書に当帰芍薬散と桂枝茯苓丸の飲み合わせが問題になるようなケースが報告されていないからです。
実際、昔の漢方の大家である奥田謙藏(1884-1961年)先生は、桂枝茯苓丸と当帰芍薬散を同時に服用させた経験を書物に残されております。


