
当帰芍薬散について詳しく知りたいあなた。
当帰芍薬散は、三世紀ごろ中国でまとめらえた医学書「金匱要略」に記載のある非常に歴史のある漢方薬です。
ツムラ当帰芍薬散エキス顆粒(医療用)の添付文書には、12もの効能効果が記載されています。
12もと驚かれたかもしれません。
ただ、漢方薬の効能効果には、ある特徴があります。
それは、症状を引き起こしている東洋医学的な病態と病態を改善する漢方薬が一致した場合には、いくつもの症状が改善していきますが、病態と漢方薬が一致しない場合は、一つも症状が改善しないばかりか、副作用が出てしまうこともあることです。
本記事では、当帰芍薬散がどのような漢方薬か知りたい方に向けて
- 当帰芍薬散の12の効能効果
- 当帰芍薬散で改善できる東洋医学的な病態とは?
ついて紹介していきます。
自分に合った漢方薬を選ぶことは、とても難しいことです。
ただ、自分に合った漢方薬と出会った場合、中々治らなかった辛い症状が、嘘みたいに治ることがあります。
自分に合う漢方薬に出会い、辛い症状を改善されることを心から願っております。
1.当帰芍薬散の12の効能効果
ツムラ23当帰芍薬散(医療用)の添付文書には、
筋肉が一体に軟弱で疲労しやすく、腰脚の冷えやすいものの次の諸症
貧血、倦怠感、更年期障害(頭重、頭痛、めまい、肩こり等)、月経不順、月経困難、不妊症、動悸、慢性腎炎、妊娠中の諸病(浮腫、習慣性流産、痔、腹痛)、脚気、半身不随、心臓弁膜症となっております。
本当に幅広い症状に効果があることが分かります。
ただ、漢方薬の効能効果には、ある特徴があります。
それは、症状を引き起こしている東洋医学的な病態と病態を改善する漢方薬が一致した場合には、いくつもの症状が改善していきますが、病態と漢方薬が一致しない場合は、一つも症状が改善しないばかりか、副作用が出てしまうこともあることです。
続いてどのようなタイプの人にこのような効果が現れるかをお伝えするため当帰芍薬散で改善できる東洋医学的な病態について説明します。
2.当帰芍薬散で改善できる東洋医学的な病態について
当帰芍薬散が東洋医学的にどのような病態を改善する漢方薬なのかを配合されている生薬から説明していきます。
当帰芍薬散
当帰 (甘・温) 3.0
芍薬 (苦・平) 16.0
川芎 (辛・温) 8.0
茯苓 (甘・平) 4.0
沢瀉 (甘・寒) 8.0
白朮 (苦・温) 4.0
当帰芍薬散は6つの生薬を配合して作られています。
当帰は、お腹を温め外の寒をのぞき血行を良くするものであり、芍薬は筋肉の緊張を弛め血行を良くして、川芎は気の巡りを良くして血行を良くします。つまり、3つの生薬でお腹を温め血行をよくして腹痛を治してくれます。
茯苓・沢瀉・白朮は、体内の水を取り除いてくれます。
トータルで考えると、冷えがあって、余分な水分が滞り(むくみ)、それが原因で血行障害(腹痛など)を起こしている方に当帰芍薬散が合うことが分かります。
余分な水分は血を薄めますので、薄まった血は貧血状態で、本来の働きができないので、必要な酸素や栄養が運ばれにくくなり、疲れやすくなります。
余分な水分が滞り、血を薄めている症状に効果があるので、12もの効能効果が記載されています。
まとめ
当帰芍薬散は6つの生薬を配合して作られています。当帰は、お腹を温め外の寒をのぞき血行を良くするものであり、芍薬は筋肉の緊張を弛め血行を良くして、川芎は気の巡りを良くして血行を良くします。つまり、3つの生薬でお腹を温め血行をよくして腹痛を治してくれます。茯苓・沢瀉・白朮は、体内の水を取り除いてくれます。
トータルで考えると、冷えがあって、余分な水分が滞り(むくみ)、それが原因で血行障害(腹痛など)を起こしている方に当帰芍薬散が合うことが分かります。
当帰芍薬散は、上記のような東洋医学的な病態を持っている人の貧血、倦怠感、更年期障害(頭重、頭痛、めまい、肩こり等)、月経不順、月経困難、不妊症、動悸、慢性腎炎、妊娠中の諸病(浮腫、習慣性流産、痔、腹痛)、脚気、半身不随、心臓弁膜症に効果があります。


