
苓桂朮甘湯について詳しく知りたいあなた。
苓桂朮甘湯は、三世紀ごろ中国でまとめらえた医学書「傷寒論」「金匱要略」に記載のある非常に歴史のある漢方薬です。
ツムラ苓桂朮甘湯の添付文書には、6つの効能効果が記載されています。
6つと驚かれたかもしれません。
ただ、漢方薬の効能効果には、ある特徴があります。
それは、症状を引き起こしている東洋医学的な病態と病態を改善する漢方薬が一致した場合には、いくつもの症状が改善していきますが、病態と漢方薬が一致しない場合は、一つも症状が改善しないばかりか、副作用が出てしまうこともあることです。
本記事では、苓桂朮甘湯がどのような漢方薬か知りたい方に向けて
- 苓桂朮甘湯の6つの効能効果
- 苓桂朮甘湯で改善できる東洋医学的な病態とは?
ついて紹介していきます。
自分に合った漢方薬を選ぶことは、とても難しいことです。
ただ、自分に合った漢方薬と出会った場合、中々治らなかった辛い症状が、嘘みたいに治ることがあります。
自分に合う漢方薬に出会い、辛い症状を改善されることを心から願っております。
1.苓桂朮甘湯の6つの効能効果
ツムラ39苓桂朮甘湯(医療用)の添付文書には、
めまい、ふらつきがあり、または動悸があり尿量が減少するものの次の諸症
神経質、ノイローゼ、めまい、動悸、息切れ、頭痛
と記載されています。
本当に幅広い症状に効果があることが分かります。
ただ、漢方薬の効能効果には、ある特徴があります。
先程もお伝えしましたが、症状を引き起こしている東洋医学的な病態と病態を改善する漢方薬が一致した場合には、いくつもの症状が改善していきますが、病態と漢方薬が一致しない場合は、一つも症状が改善しないばかりか、副作用が出てしまうこともあることです。
続いてどのようなタイプの人にこのような効果が現れるかをお伝えするため苓桂朮甘湯で改善できる東洋医学的な病態について説明します。
2.苓桂朮甘湯は東洋医学的にどのような病態を改善する漢方薬なのか
苓桂朮甘湯が東洋医学的にどのような病態を改善する漢方薬なのかを知るために、傷寒論と金匱要略に記載のある苓桂朮甘湯の条文をご紹介させていただきます。なぜ、傷寒論と金匱要略の条文を紹介するかというと
漢方の古典には、「~のような時には、この漢方薬が効きます。」と記載されているからです。
1)傷寒論にある記載にある苓桂朮甘湯の条文
傷寒論太陽病中編 37条
傷寒で、吐いたり、下したりして、胸部が張っている、気が上って胸を衝き、起き上がろうとするとめまいが起こり、脈は沈緊である。このような状態の時に発汗させると、ふらふらとしてめまいが起こる。このような時は、苓桂朮甘湯の主治である。
金匱要略 痰隠咳嗽病 17条
心窩部に痰飲があり、胸脇部が膨満し、めまいがするのは、苓桂朮甘湯の主治である。
これらの条文を読むと、添付文書の効能効果の記載の内容と一致することがよくわかります。
苓桂朮甘湯が東洋医学的にどのような病態を改善する漢方薬なのかを配合されている生薬から説明していきます。
苓桂朮甘湯
茯苓 (甘・平) 4.0
桂枝 (辛・温) 3.0
白朮 (苦・温) 2.0
甘草 (甘・平) 2.0
苓桂朮甘湯は4つの生薬を配合して作られています。
甘草は桂枝とともに気のめぐり、偏った血液のめぐりを正常にして、白朮は桂枝とともに表を温め、また、茯苓と協力して小便を通じて体内の過剰な水分を取り除きます。
まとめ
苓桂朮甘湯は、三世紀ごろ中国でまとめらえた医学書「傷寒論」「金匱要略」に記載のある非常に歴史ある漢方薬です。
めまい、ふらつきがあり、または動悸があり尿量が減少するもの症状のある神経質、ノイローゼ、めまい、動悸、息切れ、頭痛に効果があります。
陽気を補いながら、水の過剰を取り除く働きがあります。


