
桂枝茯苓丸について詳しく知りたいあなた。
桂枝茯苓丸は、三世紀ごろ中国でまとめらえた医学書「金匱要略」に記載のある非常に歴史のある漢方薬です。
ツムラ桂枝茯苓丸の添付文書には、11もの効能効果が記載されています。
11もと驚かれたかもしれません。
ただ、漢方薬の効能効果には、ある特徴があります。
それは、症状を引き起こしている東洋医学的な病態と病態を改善する漢方薬が一致した場合には、いくつもの症状が改善していきますが、病態と漢方薬が一致しない場合は、一つも症状が改善しないばかりか、副作用が出てしまうこともあることです。
本記事では、桂枝茯苓丸がどのような漢方薬か知りたい方に向けて
・桂枝茯苓丸の11の効能効果
・桂枝茯苓丸で改善できる東洋医学的な病態とは?
ついて紹介していきます。
自分に合った漢方薬を選ぶことは、とても難しいことです。
ただ、自分に合った漢方薬と出会った場合、中々治らなかった辛い症状が、嘘みたいに治ることがあります。
自分に合う漢方薬に出会い、辛い症状を改善されることを心から願っております。
1.桂枝茯苓丸加薏苡仁の11の効能効果
ツムラ25桂枝茯苓丸(医療用)の添付文書には、
体格はしっかりしていて赤ら顔が多く、腹部は大体充実、下腹部に抵抗のあるものの次の諸症:子宮並びにその付属器の炎症、子宮内膜炎、月経不順、月経困難、帯下、更年期障害(頭痛、めまい、のぼせ、肩こり等)、冷え症、腹膜炎、打撲症、痔疾患、睾丸炎
本当に幅広い症状に効果があることが分かります。
ただ、漢方薬の効能効果には、ある特徴があります。
それは、症状を引き起こしている東洋医学的な病態と病態を改善する漢方薬が一致した場合には、いくつもの症状が改善していきますが、病態と漢方薬が一致しない場合は、一つも症状が改善しないばかりか、副作用が出てしまうこともあることです。
続いてどのようなタイプの人にこのような効果が現れるかをお伝えするため桂枝茯苓丸で改善できる東洋医学的な病態について説明します。
2.桂枝茯苓丸で改善できる東洋医学的な病態について
桂枝茯苓丸が東洋医学的にどのような病態を改善する漢方薬なのかを配合されている生薬から説明していきます。
桂枝茯苓丸
桂枝 (辛・温) 3.0
芍薬 (苦・平) 3.0
桃仁 (苦・平) 3.0
茯苓 (甘・平) 3.0
牡丹皮 (辛・寒) 3.0
桂枝茯苓丸は5つの生薬を配合して作られています。
牡丹皮の働きで血の熱をとり、桃仁により熱で燥いた血に潤いを与えて滞りを取り除き、茯苓で血液の水分バランスを整えて血を正常な状態に戻し、芍薬で筋肉のたるみをひきしめて血流を改善し、桂枝で陽気を補い、血液の流れに勢いをつけてさらに血流を改善するように働きかけます。
血液は、栄養や酸素だけでなく熱も全身に運んでいます。東洋医学では、血流が悪い場所ができるとそこに熱がこもり、熱のこもりが血を濃くしてさらに血流を悪くすると考えます。それを上記の5つの生薬を組み合わせて改善させていくのが桂枝茯苓丸です。
血流が悪くなって起こる様々な症状に効果があるので、11の効能効果が記載されています。
まとめ
桂枝茯苓丸は、子宮並びにその付属器の炎症、子宮内膜炎、月経不順、月経困難、帯下、更年期障害、冷え症、腹膜炎、打撲症、痔疾患、睾丸炎に効果のある漢方薬です。血流の低下で起こる様々な症状を改善する働きがあります。血流を改善する運動不足が多い現代人は、血流の悪い人が多いので、多くの人に当てはまる漢方薬だと思います。


