
不正出血
いつまで続くのか、また、いつ起こるかもしれない、このままにしてよいかなど様々な不安を常にかかえながら毎日を過ごしているあなた。
それに加えて、多膿疱性卵巣症候群による身体の負担や生活の制限、精神的ストレス、将来の妊娠についての不安などで、とても辛い思いをしておられるのではないでしょうか。
不正出血は、多嚢胞性卵巣症候群で起こる可能性のある症状の一つです。
ただ、過剰に不安を感じなくても大丈夫です。
その理由は、二つあります。
一つ目は、多嚢胞性卵巣症候群の不正出血は、まれに危険な不正出血がまぎれていることがありますが、ほとんどの場合、危険な出血ではありません。
ほとんどの多嚢胞性卵巣症候群の不正出血は、排卵しないことでホルモンが不安定になり、内膜がうまく維持できないために起こります。
二つ目は、不正出血は、漢方薬を服用すれば改善できる可能性が高いからです。
漢方薬は、体に働きかけ根本的にホルモンバランスを改善するのに適しています。
実際、私の運営する漢方薬局で、多くのご相談者が多嚢胞性卵巣症候群による不正出血を克服されております。
ここでは、
- 多嚢胞性卵巣症候群で不正出血が危険でない理由とまれに隠れている危険な不正出血の見分け方
- 私の運営する漢方薬局で多嚢胞性卵巣症候群の不正出血のご相談者様が漢方薬を用いて多嚢胞性卵巣症による不正出血を改善された実例
- 漢方薬での多嚢胞性卵巣症候群の不正出血のアプローチ方法
についてまとめております。
最後までお読みいただくと、不正出血についての知識を深め、自分自身が具体的にどのように行動を起こしていったらよいかが分かりますので、ぜひご参考にしてください。
目次
多嚢胞性卵巣症候群の不正出血が危険でない理由とまれに隠れている危険な不正出血の見分け方
多嚢胞性卵巣症候群の不正出血は、ほとんどの場合、危険な出血ではありません。
なぜなら、多嚢胞性卵巣症候群の不正出血は、排卵しないことでホルモンが不安定になり、内膜がうまく維持できず起こる出血だからです。
ただ、まれに多嚢胞性卵巣症候群の不正出血に危険な不正出血がまぎれていることがあります。
今回、1)として排卵しないことでホルモンが不安定になり内膜がうまく維持できず起こる出血の具体例として破綻出血と消退出血について表にまとめました。
次に2)としてまれに多嚢胞性卵巣症候群にまぎれている恐れのある危険な不正出血について表にまとめました。
これをお読みいただくと、多嚢胞性卵巣症候群で不正出血が起こる理由が明確に分かり、まれにまぎれている危険な不正出血についても理解でき、医師を受診した方が良いケースも分かりますので、ご参考にしてください。
1)排卵しないことでホルモンが不安定となり、内膜が上手く維持できず起こる出血とは?
多嚢胞性卵巣症候群の不正出血は、排卵障害性出血に分類され、排卵しないことでホルモンが不安定になり、内膜が上手く維持できず起こります。
今回は、イメージしやすいので、破綻出血と消退出血に分けて表にしました。
ただ、臨床的には、実際は2つが重なるケースもあり、明確に分類できないこともあります。
| 不正出血の種類 | 破綻出血 | 消退出血 |
| PCOSでの割合 | ほとんど | 少ない |
| 卵胞の状態 | 卵胞を育てている状態 | 卵胞が委縮した状態 |
| エストロゲン分泌の状態 | 継続的なエストロゲン分泌 | エストロゲンの急激な分泌低下 |
| 子宮内膜の状態 | エストロゲンで支えることのできる子宮内膜の限界を超えた内膜がはがれた状態 | エストロゲンの支えが減り、子宮内膜がはがれる |
| 特徴 | だらだら続く(長引くことが多い)いつ始まるかわからない 少量〜大量まで不安定 | 一過性のことが多く、比較的まとまった出血となる |
多嚢胞性卵巣症候群の人は、なかなか上手に卵胞が育ってくれません。
そのため、卵胞を一生懸命育てようとしてエストロゲン分泌が通常より長引きます。
実は、エストロゲンは卵胞を育てる以外にも、子宮内膜を厚くして保持する働きもしています。
通常は、エストロゲン分泌して卵胞が育つとともに内膜が厚くなり、子宮内膜の厚さがちょうどよいタイミングで排卵します。
しかし、卵胞の育ちが悪く、エストロゲン分泌が継続すると、排卵と子宮内膜の厚さにアンバランスが生じます。
このアンバランスのため、内膜をエストロゲンで支えられる限界以上に子宮内膜が厚くなると、限界以上の部分の子宮内膜がはがれて、不正出血となります。
これが上の表の破綻出血となります。
特徴としてだらだら続き長引きます。
一方、卵胞の育ちが悪く、限界を迎えた卵胞は、委縮し始めます。
卵胞が委縮するとエストロゲンの分泌が急激に低下します。
すると、エスロトゲンで支えていた子宮内膜が支えられなくなり、一気に剥がれます。
これが、消退出血です。
こちらは、一過性のことが多いです。出欠量が多く、軽い生理みたいな状態となります。
2)多嚢胞性卵巣症候群の不正出血にまれにまぎれている恐れのある危険な不正出血
多膿疱性卵巣症候群の不正出血には、まれに以下の疾患や妊娠が隠れていることがあります。疾患名と特徴を表にまとめました。
| 疾患 | 出血の特徴 | 出血しやすい時期・タイミング | 病気の特徴・症状 | 起こりやすい人・背景 |
| 子宮筋腫 | 月経量増加、レバー状血塊、月経延長、不正出血 | 月経時に多い。粘膜下筋腫では月経以外にも出血 | 子宮の筋肉にできる良性腫瘍。大きさや場所で症状が変わる。圧迫感、頻尿、貧血も。 | 30〜40代に多い、エストロゲン依存性 |
| 子宮内膜ポリープ | 少量の不正出血、性交後出血、月経以外の出血 | 月経間・性交後 | 子宮内膜の一部が突出する良性病変。無症状のことも多い。 | 30〜50代、更年期前後 |
| 子宮内膜増殖症 | ダラダラ続く出血、不規則出血、 | 無月経後、長期間の月経不順後 | 子宮内膜が厚くなりすぎる状態。一部は前がん病変。 | 無排卵、肥満、多嚢胞性卵巣症候群、長期エストロゲン刺激 |
| 妊娠関連 | 少量出血〜大量出血まで様々 | 月経予定日前後、妊娠初期 | 着床出血、流産、異所性妊娠など。腹痛を伴うことも。 | 妊娠可能年齢すべて |
| 子宮体がん(子宮内膜癌) | 不正出血、少量でも繰り返す | 閉経後に多いが、PCOSの場合は若年者も多い。 | 子宮内膜にできる悪性腫瘍。初期症状が出血のことが多い。 | 肥満、糖尿病、未産婦、 PCOS、長期無排卵 |
表を確認して、自分に当てはまりそうな疾患があれば、思い切って一クリニックを一度受診して、診断を受けることをおすすめいたします。
クリニックを受診する不安もあるかと思いますが、それ以上に他の病気の不安を取り除いた方が良いと思います。
漢方薬を服用して、多嚢胞性卵巣症候群の不正出血が改善した実例
年齢
28歳
漢方相談までの経過
ピルに頼らず不正出血なく生理周期を整え、体調を安定させたいと思い、体に優しい漢方薬で何とかならないかと思いピルを中止して漢方を服用するために相談へ。
漢方服用の経過
- 血の滞りがあると判断し、桂枝茯苓丸 1回20丸 1日3回 を服用していただく。
- 半年後、ものすごい精神的ストレスがかかり、不正出血が始まる。
- 2週間ごとに来局してもらい、その都度お体の状態を確認し、毎回違う漢方薬を服用していただく。
- 1ヶ月半後に不正出血がとまる。
- その後も同じ漢方薬を続けてもらうが、1か月後に不正出血が再開してしまう。
- 2週間、別の漢方薬に変更して服用してもらいましたが改善せず、別の漢方薬に変更し、3日後に不正出血がとまる。
- その後は2ヶ月間同じ漢方薬を続けていただく。その後、不正出血は起こらなくなり、生理周期も徐々に短くなり、生理周期も30~35日ぐらいに安定する。
この方は、お血という血の巡りが悪いことが多嚢胞性卵巣症候群の一つの原因であると判断し、桂枝茯苓丸という漢方薬を服用していただきました。
漢方薬の効果もあり、不正出血も起こらず、ニキビや頭痛なども改善し、とても喜ばれておりました。
ただ、半年後、不正出血が始まってしまいました。
2週間後に経過を伺い、漢方薬の効果を判断するということを続けていたのですが、
3回目の時におかしいなと思い、日常生活で何かあったか聞くと、話ずらかったみたいなのですが、大きなストレスがかかっていたことが分かりました。
そして、それを考慮して漢方薬を変えると、不正出血が改善しました。
早く気づけばもっと早く不正出血を止められたかもしれません。
その後、1か月後に不正出血が再開してしまいましたが、別の漢方薬を服用することで、半月程度で不正出血は止まりました。
多膿疱性卵巣症候群の不正出血は、お身体の状態を伺い、漢方医学的に不正出血を引き起こす要因を探り、それに対応した漢方薬を服用すると不正出血は治まっていきます。
漢方薬による多嚢胞性卵巣症候群の不正出血へのアプローチ方法
多嚢胞性卵巣症候群の不正出血を根本的に治療したい方は、多嚢胞性卵巣症候群の不正出血に対応できる漢方薬局の薬剤師や医師に相談して選んでもらった漢方薬を服用することをおすすめいたします。
なぜなら、実際、私の運営する漢方薬局では、多くのご相談者が多嚢胞性卵巣症候群による不正出血を克服されているからです。
ただ、症例であったように、一つの漢方薬で改善することは少なく、漢方薬を服用し、不正出血がとまっても、また、ストレスや疲れで体に負担がかかると不正出血がでることがあり、その都度、その都度、体に合った漢方薬に変更することで、結果的に負担がかかっても不正出血が起こらなくなります。
そして、適切な生理周期に安定して、多嚢胞性卵巣症候群の他の症状も改善していきます。
多嚢胞性卵巣症候群を引き起こしている漢方医学的な病態はとても複雑なので、多嚢胞性卵巣症候群の漢方相談に精通した薬剤師や医師に相談して漢方薬を選んでもらうほうが、結果的に早く改善できます。
実際に、私たちが漢方薬を服用いただく際にすすめている流れを紹介いたします。
- どの漢方薬が必要かを判断するために、おからだの状態を詳しく伺います。
- 今のおからだに合う最適な漢方薬を選び出し、その理由と共に説明して、その漢方薬を服用していただきます。(2週間分が多いです。)
- 2週間後に、漢方薬を服用しての体調の変化を聞き取り、良くなった部分、変わらなかった部分、悪化した部分などを聞き取り、漢方薬の効果を検証し、同じ漢方薬か別の漢方薬にした方が良いかを判断します。
- これを繰り返していくと多嚢胞性卵巣症候群の不正出血が改善していきます。
多嚢胞性卵巣症候群にお悩みで根本的に治療したい方は相談先の一つとして、漢方相談薬局にご相談することをおすすめいたします。
多嚢胞性卵巣症候群の不正出血にお悩みで、根本的に治療したい方は相談先の一つとして、漢方相談薬局にご相談することをおすすめします。
多嚢胞性卵巣症候群の不正出血は、引き起こしている漢方医学的な病態がとても複雑で一つの漢方薬で治ることは少なく、ほとんどの場合、複数の漢方薬を服用することになるからです。
漢方薬を服用して、漢方薬の効果を判断し、取れない症状を次の漢方薬を選んで、服用するということを繰り返すことで改善していきます。
一人一人違う多嚢胞性卵巣症候群の漢方医学的なお体の状態を正しく把握し、最適な漢方薬を選ばないと根本的な治療は難しいため、相談先の一つとして、専門的な知識や経験が豊富な漢方薬局に相談することをおすすめいたします。
まとめ
不正出血は、多嚢胞性卵巣症候群で起こる可能性のある症状の一つです。
ただ、過剰に不安を感じなくても大丈夫です
その理由は、二つあります。
一つ目は、多嚢胞性卵巣症候群の不正出血は、まれに危険な不正出血がまぎれていることがありますが、ほとんどの場合、危険な出血ではありません。
ほとんどの多嚢胞性卵巣症候群の不正出血は、排卵しないことでホルモンが不安定になり、内膜がうまく維持できないために起こります。
二つ目は、不正出血は、漢方薬を服用すれば改善できる可能性が高いからです。
漢方薬は、体に働きかけ根本的にホルモンバランスを改善するのに適しています。
不正出血の漢方薬は、一人一人違う多嚢胞性卵巣症候群の漢方医学的なお体の状態を正しく把握し、最適な漢方薬を選ばないと根本的な治療は難しいため、相談先の一つとして、専門的な知識や経験が豊富な漢方薬局に相談することをおすすめいたします。
まれに多嚢胞性卵巣症候群に危険な不正出血がまぎれていることがあります。
それは、出血の症状、出血しやすい時期やタイミング、症状、起こりやすい背景などである程度推測できます。その場合は、クリニックにて医師に診断してもらう事をおすすめいたします。

