
「更年期障害にツムラ25が効く!」ということを聞いて、ツムラ25がどんな漢方薬か知りたくなったあなた。
ツムラ25は桂枝茯苓丸という漢方薬です。
桂枝茯苓丸は、漢方の古典「金匱要略:婦人雑病編」に記載のある非常に歴史のある漢方処方です。
実際、多くの更年期障害の方々が、桂枝茯苓丸を服用して辛い更年期症状を改善されています。
ただ、桂枝茯苓丸は、更年期障害に万能な漢方薬ではありません。
漢方薬には証というものがあり、合うタイプ合わないタイプがあるからです。
そこで、今回、桂枝茯苓丸がどのようなタイプの方に合うのか分かりやすいように、漢方薬の説明書に書かれている桂枝茯苓丸の効能効果と桂枝茯苓丸に配合されている生薬から桂枝茯苓丸の合う更年期障害の方が感じている5つの自覚症状についてまとめました。
目次
1.桂枝茯苓丸の合うタイプと症状(説明書より)
桂枝茯苓丸の説明書には、比較的体力があり、ときに下腹部痛、肩こり、頭重、めまい、のぼせて足冷えなどを訴えるものの次の諸症:月経不順、月経異常、月経痛、更年期障害、血の道症(月経、妊娠、出産、産後、更年期など女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状および身体症状)、肩こり、めまい、頭重、打ち身(打撲傷)、しもやけ、しみ、湿疹、皮膚炎、にきびと記載されています。
2.桂枝茯苓丸の合うタイプと症状(配合生薬より)
桂枝茯苓丸は、5つの生薬から構成されています。この生薬の働きをひとつひとつみていくことで、桂枝茯苓丸のあうタイプが分かってきます。
2-1 桂枝(けいし)
桂枝(けいし)は、辛く温める生薬で、陽気を補う働きがあります。
2-2 茯苓(ぶくりょう)
茯苓は甘く冷やしも温めもしない生薬で、溜まった水をおしっこで出すことで、動悸やめまいや筋肉のひきつけやけいれんを取り除きます。
2-3 牡丹皮(ぼたんぴ)
牡丹皮(ぼたんぴ)は、辛く体の熱を取る生薬で、滞おりを取る働きをします。
2-4 桃仁(とうにん)
桃仁(とうにん)は、苦く冷やしも温めもしない生薬で、血の燥きをうるおし滞りを解消する働きをします。
2-5 芍薬(しゃくやく)
芍薬(しゃくやく)は苦くて温めも冷やしもしない生薬で、筋肉のたるみをひきしめて痛みをとります。
2-6 すべての生薬を合わせて考えてみると
以上配合されている生薬から考えると、牡丹皮の働きで血の熱をとり、桃仁で熱で燥いた血に潤いを与えて、茯苓で血液の水分バランスを整え、血を正常な状態に戻し、芍薬で筋肉のたるみをひきしめて、桂枝で陽気を補い、血流を改善するように働きます。
2-7 更年期障害で桂枝茯苓丸が合う5つの自覚症状
1)のぼせがある
2)打ち身の跡がとれにくい
3)精神的な症状がでる(イライラしたり鬱っぽくなったり)
4)頭痛がおきやすい
5)食欲は減退しない
3.桂枝茯苓丸を飲むときに気を付けておきたいタイプ(副作用への注意)
本来、漢方薬には、副作用はありません。
ただ、タイプの合わない漢方薬を飲むと思わぬ体の変化がでてしまうことがあります。
これは、本当は、漢方薬の副作用ではなく、体に合わない漢方処方を飲んだからです。
ただ、普通のお薬の感覚からすると、どうしても副作用と考えてしまいます。
桂枝茯苓丸が合わないタイプの方について紹介します。
3-1 血が弱っている方
血が弱っている方は、血に余分な熱を持っていません。そういう方が服用すると、血を冷やしてしまうので、余計体がだるくなることがあります。
4.効果の良いのは丸剤の桂枝茯苓丸
桂枝茯苓丸は、本来は丸剤です。
利便性を高めるために、エキス顆粒となっているものがほとんどです。
ただし、本来の効果を求めるなら、丸剤がおすすめです。
できましたら丸剤での服用をおすすめします。
まとめ
ツムラ25は桂枝茯苓丸という漢方薬です。
桂枝茯苓丸は、漢方の古典「金匱要略:婦人雑病編」に記載のある非常に歴史のある漢方処方です。
実際、多くの更年期障害の方々が、桂枝茯苓丸を服用して辛い更年期症状を改善されています。
桂枝茯苓丸は、1)のぼせがある2)打ち身の跡がとれにくい3)精神的な症状がでる(イライラしたり鬱っぽくなったり)4)頭痛がおきやすい5)食欲は減退していないの5つの自覚症状のある更年期障害の方にピッタリです。
桂枝茯苓丸は、本来は丸剤です。
利便性を高めるために、エキス顆粒となっているものがほとんどです。ただし、本来の効果を求めるなら、丸剤がおすすめです。
できましたら丸剤での服用をおすすめします。


